小学3年生に、歴史は難しい
記憶が正しければ、私が「歴史」というものに興味をもった最初のきっかけは、自分の名前でした。
元々、両親共に山口県出身で、父はある幕末志士の大ファンでした。
その方の名前を私に…。
小学生の時、父から1冊の本を渡されました。
その幕末志士を題材にした小説でした。
「興味をもった時でええから、読んでみろ。」と。
その本を開いたのは、それから20年過ぎてからでした。
愛情 Vs 機能 勝ったのは、機能
皆様は、中国の「三国志」をご存じでしょうか。
私は、ある悪友の誘いで三国志の世界にどっぷりつかっちゃいましたw
そこから、(ちょっと安直と言われるかもしれませんが)横山光輝さんや吉川英治さん、北川謙三さんなどを読み漁りました。
人を愛し、人の心を動かした劉備。
人が持つ特技を見極め、人を機能として活かした曹操。
愛と機能というぶつかり合いのなかで、三分割された魏・呉・蜀が統一を目指す歴史上の物語です。
中身に触れると、何十万時間必要なので割愛しますが、最終的に「機能」が勝ちます。
三国志を読むと、「今と一緒やん!」となります。
2000年前となんら変わらない、(利他の精神のない)うごめく政治。
孫氏の兵法、曹操の兵法。そして、論語。今でも多くの経営者に読まれ、愛されるのは「そこに核心がある」からです。
人間を追求した「五輪書」
剣豪で名高い、宮本武蔵。
彼が残した「五輪書」は、単に剣術だけでなく、特に人の精神面に着眼点がおかれた書であり、多くの経営者がバイブルの一つとしてあげます。
突き詰めていくと、最後は「自分とどう向き合っていくのか」という自問自答、自分との対話にいきつきます。(私は読み終えた時、心が苦しかったことを思い出します。)
人間の本質が問われる書物には、なかなか出会えません。それも、歳を追うごとに自分の歩みと照し合せていくのですから、襟を正すという意味でも良い書物だと思います。
「歴史が語る、歴史が導いてくれる」
多くの経営者の方々が、天を仰ぎながら言われる言葉です。
ある著名人の方が「寿司屋の修行は効率が悪い」と発言されたことがあります。
確かに、お客様の前に立つまで7~10年は修行すべき…というのは素人目線で考えれば長すぎます。
一方で、「何も(技術的に)積み重ねがない人間が、お客様が口にするものを出せるか」という考えも納得できます。
これは…、
脳化社会 Vs. 肌感覚
なのだと思います。
魚の捌き方は、ネットなどの「トリセツ」にあるから大丈夫。
…、大丈夫かな…。
シャリは、均一に出してくれる機械があるから、問題ない。
…、機械っすか…。だったら、全部機械でやればってなるよね?
どうしても思ってしまう、「肌感覚を大切にしないと、何でもかんでもAIになっちゃうよ」と。
歴史は、それまでの「轍」を示してくれます。それを軽視するのは、如何なものかと。
やはり、小学生には歴史は難しい
まだ生まれて10年も経たない子供に、歴史の本を渡しても「読めても、感じることができない」=難しすぎます。
ちょっとした言葉のニュアンスや、風情を伝える慣用句。
頭で理解できたとしても(脳化社会)、肌で感じた(感覚)ことがないので経験不足になってしまいます。
そんなWeb社会で共有される情報
ま、指摘しなくとも分かりますよね?
今は、「骨のある情報」を見つけ出すほうが難しいっすよ!
今を見つめ、歴史を読み解き、自分なりの解釈を身につけ、人と話し、情報を交換し、実践し、次につなげる。
この連続が、轍になりいつしか「皆様の歴史」になっていくのです。
年配者が、自分の歴史(時に武勇伝)を何度も語るのは、そういう意味も含められていると思う今日この頃です。
皆様のWebライフが、より美しいものになることを願って…。
##マイメモ
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